横関大【忍者に結婚は難しい】レビュー

レビュー

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2022年5月、講談社から出版された横関大さんの【忍者に結婚は難しい】をレビューします。

【忍者に結婚は難しい】基本情報

  • タイトル:
    忍者に結婚は難しい(にんじゃにけっこんはむづかしい)
  • 著者:
    横関 大(よこぜき だい)
  • 出版社:
    講談社
  • あらすじ:
    伊賀と甲賀。消えたはずのライバル忍者一族は、令和の今も人知れず暗躍していた。
    手裏剣術などの古き伝統を守りつつ郵便ネットワークを牛耳る大組織・伊賀、麻酔銃やドローンなどを積極的に活用する少数精鋭の実力派集団・甲賀として。
    お互い忍者だと知らずに結婚した悟郎と蛍。燃え上がったのは最初だけで、悟郎の男尊女卑的役割分担に辟易した蛍が三行半(みくだりはん)をたたきつけようとしていた。
    ある日、伊賀系の大物政治家が暗殺された。
    現場を去るあの後ろ姿は見慣れたあいつ?

    注:『あらすじ』は、講談社BOOK倶楽部から引用

著者『横関大』さんについて

横関大さんは、1975年静岡県生まれ。

2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。

以降、「K2 池袋署刑事課 神崎・黒木」シリーズ、「ルパンの娘」シリーズなど、25作品以上が刊行されています。

デビュー作の『再会』は2012年にドラマ化。シリーズ作品の『ルパンの娘』や『K2・・・』も、ドラマ化、映画化されています。

ミステリー小説にラブコメディーを盛り込んだ作品も多いです。

【忍者に結婚は難しい】物語の展開

物語は、あらすじに書いたように、令和の今でも世の中に暗躍する忍者の活躍?を背景にしたミステリー小説です。

キャンプ場でたまたま出会った男女は、お互いが忍者だとは知らずに結婚しますが、数年後なんとなく結婚生活がギクシャクし、夫は妻に離婚を迫られます。

そんな中、殺人事件が起き・・・

物語の背景

室町時代から江戸時代に、大名や領主に仕えたり独立して世に暗躍していたとされる忍者。

中でも有名なのは伊賀と甲賀ですが、それぞれの子孫が今でも忍者として人知れず活動しているという設定で物語は進みます。

また、忍者は上忍、中忍、下忍に身分が分かれていたという事も設定として引き継がれています。

【忍者に結婚は難しい】私の感想

私は、横関大さんの小説は、デビュー作の『再会』からずっと愛読しています。

この【忍者に結婚は難しい】は、夫婦のラブコメディーを軸に物語が進むミステリー小説になっていて、ドラマ化や映画化もされた『ルパンの娘』シリーズにも見られる、こういった設定の小説も横関大さんは得意です。

ただ【忍者に結婚は難しい】では、その設定に関わる部分を含めた伊賀と甲賀の忍者についての記述が小説の前半部分のほとんどを占めてしまっていて、ダラダラとした展開が続きます。

後半に入ってからはストーリーがテンポ良く展開され、最後まで一気に読み進めることができましたが、前半部分はムダに長すぎるような気がしました。

最後に

私は、テンポ良く進むミステリー小説が好きなので、【忍者に結婚は難しい】はそういった意味で少し残念ではありましたが、読み終わってみれば「おもしろかった」という感想です。

続編を匂わせるような終わり方が気になりましたが、それも含め横関大のファンとして今後の作品に期待したいと思います。

最後の最後に一点。

これからはトイレでオシッコをするとき、どういうスタイルでしよう・・・。

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